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宝永山を目指して

今年は一度山頂までいけたので、今度は宝永山を目指してみる。


6時半東京駅八重洲口発富士宮駅8時51分着予定バスと
9時5分富士宮発富士宮口10時45分のバスを乗り継いで富士山を目指す。
富士宮駅行きのバスはインターネットで予約して近所のコンビニで支払い便利便利

バスは全席指定、朝早いせいか半分も乗っていない。
前方の2列はゆったりした特別席(500円プラス)
東京駅を出たときは、携帯電話でうるさく話す中国人が
この特別席に座っていたが
途中で運転手に「だめだめ」といわれて追い出されていた。

途中1回休憩があったがその時点で15分遅れ・・・
15分遅れると次のバスに乗れないではないか。
気持ちはあせるがどうにもならない。

御殿場を通り過ぎるが、ガスで富士山は見えない・・・
前日のテレビのニュースで、富士山にかかる笠雲が発達して
富士山をすっぽり包んでしまったと言っていた事を思い出す。
今回もガスかなぁ

結局、富士宮口に着いたときも15分遅れ、到着と共に慌ててバスを飛び出す。
今にもバスが出ようとしている。
と思ったら、臨時が出るので大丈夫ですよとのこと。
臨時バスもほぼ満員状態。さすがに8月最後の土曜日。
臨時バスは正規のバスに遅れて出発したが、
途中の市内のバス停を通らずまっすぐ富士宮口を目指し途中で抜かしてしまった。


富士宮口五合目につくと、下界はガスで見えないものの、 上を見ると、時々ガスが晴れて山頂まで見える




なんと、山頂の測候所も見える。レーダドームがあれば絵になるのに・・・残念




中腹には荷物を運ぶブルも(このブルの音はよく響いていた)




富士宮口から宝永山へ向かう遊歩道の入り口は良く分からない。
入り口を探してうろうろしてしまう。
結局この、車両進入禁止の資材運搬ブル発着基地が入り口だった。




ブルやトラックの間を抜けると遊歩道入り口




これまでの富士山とは全く印象の違う遊歩道
緑の中を気持ちよく歩く

途中木が倒れていたりで、ちょっと細い迂回路回ったりする。
ふと気が付くと道が変な感じ。
道のようなのだが、木をよけにくい。
これまでも何人かとすれ違っているけど
この道はあまり通っていないような・・・
おかしいなと思って、ちょっと戻ってみる。
でも、他に道はなさそう。

細い迂回路なのかなと思いつつ進むと
どうも道ではなさそう。
ちょっと下り坂がきつかったのも気になる。
道戻るにはどうしたらいいかなと考える。

前の崖の下に見えるのが道かな・・・
あそこまで行けば何とかなるかな??

webで調べたときは道の下が崖と書いてあったけど
崖を通るとは言っていなかったな

どうもおかしい・・・違う
ふと振り返るを自分の来た道がわからない

少し下のほうに道のような土が露出したところが見える。
あそこかな???
でもちょっと下過ぎる。
でも、足跡がみえる・・・

降りてみるかな
でもちょっと坂がきつそう
降りたらあがれないかも

足跡も一組しかない。
すれ違った人を思うとそれも変

足跡・・・
ちょっと小さい人のものではないかも

まずいなぁ道に迷った。

とはいってもそれほどは外れていないはず。
あまり動かないほうがよさそう
まだ下に見える道のようなものが
本当に道だったときのために
誰か通ったら見える位置を確保
斜面に生えた、だけかんばに腰をかける。

とりあえず、声を出す。

「誰かいませんか」
「声をかけてください」
「道に迷いました」

繰り返すが返事はない。

声さえ聞こえればそっちに向かうのだが・・・

10分くらい繰り返すが反応なし
登山道ほどは人が通らないとはいえ、
ある程度は人とすれ違うのだが・・・

まだ昼過ぎで、暑くもなく、寒くもなく
だけかんばの白い幹に囲まれ気持ちはいい

でもずっとこのままと言うわけにも行かない
どうするかな

安易な110番が多いとか、山の遭難は高くつくなど
いろいろなことを思い出すが
とりあえず余裕のあるうちに相談してみよう
迷った挙句に携帯で110番することにした。

事情を話すと富士宮署に電話を回すといわれる。
富士宮署に事情を話す。
再度かけなおすから待っているように言われ
電話を切ったとき、女性の話し声が聞こえた。
もう一度声を出してみる

「誰かいませんか」
「声をかけてください」
「道に迷いました」

「おーい」と返事があった。
声のするほうに向かう。
やはり斜面の上のほうが道
1mも登ると人影が見えた。
やはりそれほどは離れていなかった

おかげで道に戻ることができた。
再度110番して富士宮署にまわしてもらい
無事の戻れた旨の連絡。

ほっと一息
声をかけてくれたのは73歳の男性と女性3人のグループ
もう迷わないように、しばらく同行させてもらう。

同行を始めた直後、一人の女性が間違えて道でないところに進もうとする。
やはりここは道が分かりにくい

グループの中では
「前回はこの道ではなかったよね」
「いや同じ」との会話もあったが
途中で他の道と合流して「ほら前回はこっちの道だった」
との話も出てきてた。
このあたりはいくつかの道と迷い道があるらしい。
結構道標の看板もあるのだが、肝心の迷うポイントにはそれがない。




時々ガスが出るが、それはそれできもちいい




基本的には迷う道ではないのだが・・・




岩だらけの登山道とは違って、ホタルブクロなどいろいろな花に出会うことができる。




再び松林




風衝樹形
この後しばらく行くと、宝永山第二火口へ出る。
火口は岩だらけで視界が開ける。




宝永山から富士宮口6合目へ向かう




7月に泊めてもらった雲海荘。(看板も修理されている)
前回のお礼に稲荷屋の撮った写真を1枚プレゼント(6合目に立ち寄ったのこのため)
お昼で忙しい時間帯だったが喜んでもらえた。
小屋の人も稲荷屋のことを覚えていてくれた。
1回泊まっただけなのに名前で呼ばれてびっくり。




再び宝永山へ




松も低く、環境に耐えている感じ




宝永山の淵に到着、ガスで視界が悪い




宝永山の第一火口への道があるはずなのだが、よく見えない
今日は一回迷子になっているだけに確証が持てない道には進めない。
しばらく待つ。




火口近くの休憩所




クロアゲハ(宝永山火口にて)




ガスが切れたときを見計らって、火口を覗き込む




宝永山山頂へ続く道
しばらく行くと二手に分かれているが、どちらも山頂へ続く。
右手の道から下山してきた女性から
案内書には1時間程度で山頂と書いてあったけど
こっちの道はずるずる滑って登れない
1時間かけたけど山頂どころではないので降りてきたとのことだった。
きっともう一方の道の方がいいですよと言われ
稲荷屋はその言葉に従うことにする。
(後から分かったことだが、右手の道が下山道、稲荷屋の登ったのが登山道らしい)



宝永山山頂へ続く道、振り返ってみてもガスであまり景色は見えない。
また、稲荷屋の道に人影はない・・・




ずるすると崩れる足元に苦労しながら稜線まで来ると、ガスの切れ目から御殿場口の下山道が見える。




稜線から下山道に向かう道。
下山道まではすぐそこなのだが、ガスで見えない。
(昭文社の地図にはこの道は載っていない。)

ガスで何も見えない上に、宝永山への道標がない
この稜線を伝って行けば行けると思うのだが
ここで再び迷子になるわけに行かず、
ガスが晴れるのをじっと待つ。

今まで歩いていたのが立ち止まることで
体が冷え、汗が冷たく感じる
またこのガスが体温を奪う(ように感じる)
こんな状態でいつまで待つか悩む。
御殿場口に下りるか、もう少し待ってみるか・・・




宝永山へ向かう一行がいたので、同行させてもらう
と、とたんにガスが晴れ山頂が見えてきた。




Webで調べ、山頂付近には木の柵がある事は知っていた。
この柵が見えればもう安心。




ところが山頂は・・方位を示した碑があったようだが、台風(冬の雪?)で崩れていた。




同行させてもらった人たちは富士宮に抜けたかったようだが、ガスで道が見えず元の道に戻ることに




webで事前に調べた際に、信号機のようなものがあると書いてあったが、これのことらしい






山体変動観測装置。麓からレーザ光のようなもので狙うのかな???




丈夫そうな柵なのだが・・・






分岐点まで戻って、御殿場口下山道(砂走り)を下りる。
ガスで視界が悪い。砂の上のロープを目印に下る。




何も表示がないこの建物は、気象庁の避難小屋らしい。
この建物がみえると、五合目はではあと少し。



フジアザミ
五合目に近づく従い、オンタデなどの植物が増える




テレビで小学生に夏休み何したとインタビューしていた
ある女の子が「富士山の子供の山に登った」といっていた
おそらく宝永山とおもうのだけど
インタビュアーの「何が見えた?」との問いに
「自衛隊の基地」と答えていたのがおかしかった。
稲荷屋はガスで何も見えなかったけど。