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五合目から新宿へ
五合目に戻った稲荷屋はばてばて
雲上閣の更衣室で登山タイツを脱ぎシャツを着替える
そしてしばらく寝転がる。
登山靴を脱いだだけでも足の開放感がうれしい
でも疲れすぎて休んでいるのに休んだ気がしない。
しばらく寝転がった後、お昼にしようと起き上がる。
何食べようかなぁ
割引券のある雲上閣は・・・パス
別の食堂でお好み焼きの掲示をみて
うーむ、ビールにお好み焼きもいいなぁと思う。
いったんお店に入るが注文を聞かれる前になぜか出てしまう。
疲れで何しているんだかわからない。
何を食べればいいのだろうと悩んでいると
「カツカレー食いたいよなぁ」
見ず知らずの人が言っていたことを思い出し
カツカレーを食べようと決める。
いったん出た食堂には戻りにくいので別の食堂に
セルフサービスの店だった・・・
食券を買って番号を呼ばれるのを待つ。
なんで疲れているのに面倒な店に入ってしまったのだろう。
カツカレーと缶ビールを飲んで少し元気になる。
やはり疲れの原因はエネルギー不足だったよう。
よく考えると、昨夜の夕食のカレーから
2時に食べたゼリー状の補助食品と山頂でのホットの缶ココア
その後再度ゼリー状の補助食品は食べているが
山小屋でもらった朝食用の牛丼、昨日コンビニで買ったおむすびも食べていない
これではエネルギーも足りなくなる。
更に食べないお米は重いだけ・・・
山でのトイレの不自由さもあり無理に食べようとはしなかったのがいけなかった。

再度更衣室で少し休むと帰りのバスの時間。
中国人の男性と片言の英語で会話。
どうも彼はご来光を見た後すぐに下山した様子。
五合目で何時間もバスを待つのが辛いといっていた。
それはそうだろう
稲荷屋は通常の倍の時間をかけてお鉢めぐりをして
下山しても時間が余ったのだから。
でも彼は富士山を満喫したようで、デジカメで撮った
山頂での写真や動画を見せてくれた。
稲荷屋も今日見てたばかりなのだけどね(笑)
稲荷屋の片言嘘英語がどこまで通じたか怪しいものの
バスが来るまでの暇つぶしにはなった。
稲荷屋の理解できた範囲では
研修で仙台に半年いて
帰国前の見学で
横浜と東京ディズニーランドに行き最後に
富士山にといっていた。
日本人でも富士山に登ったこともない人が多いのに
すごい選択だなぁと思うとともにうれしかった。

バスの出発時間前になると昨日の旅行会社の人が現れ
人数の確認を行い始めた。
5人足りない・・・下山記録もない
もしかして、須走口に降りてしまったか。
とりあえず集まった人をバスへ
これがまた、バスは集合場所から離れた場所に。
昔参加したハトバスツアーではこんなことはなかったのだが。
このあたりが観光会社の力の差なのだろうか。

そうしているうちに、行方不明の5人も見つかりバスに乗る。
ただし、稲荷屋は一番最後。
予約時にバスが一杯で、補助席でもいいという条件で参加したのだった。
(まぁ前日に予約したのだから仕方がない)

乗り込むときもカタカナの読めない外人に座席を聞かれたりするのは稲荷屋。
相変わらず添乗員は役にたたない。

全員が乗り込んだのを確認すると、バスの運転手さんが補助席を作る。
バスの前方に座った外人さんが不思議そうに見ている。
苦笑いしながら稲荷屋が「マイシートイズベリースペシャル」というと
外人さんから「がんばってね」といわれてしまう。

バスが走り始めると、半分くらいの人は寝てしまった。
みんな疲れているのだろう。
外人さんは体が大きくバスの席では窮屈そう。
ふと見ると窓際の女性の様子がおかしい。
周りに気を使い帽子にビニール袋を隠しているが、戻している様子。
大丈夫かなぁ。

途中のサービスエリアでの休憩に、添乗員にそのことを伝えたがどうなったのかな。
ほんとに気が付かない添乗員だった。
サービスエリアでも、補助席の稲荷屋は全員が乗り込むまで座れない。
添乗員とともに全員が乗り込むのを待つ。
稲荷屋も係りの人みたいですね。と冗談を言っていたら、
乗り込む乗客からごくろうさんと言われてしまう始末。参った参った。

ようやく新宿に戻ったバスも適当なところで降ろされた感じ。
登山ツアーもちゃんと選ばないといけないなぁ。